英検5級が受かったら、大抵の人が英検4級を受験するでしょう。また、初めて受ける人でも、中学生・高校生になると4級から受けようかな、と思うのではないかと思います。
でも、英検4級ってどれくらい難しいのか、イマイチわかりませんよね。特に、5級と4級の違いがわからない方が多いと思います。この2つの級の違いは何でしょうか?
ここでは、対策方法含め英検4級はどのくらいのレベルなのか、英検5級との違いなどについても解説していきます。
1.英検4級のレベル
英検4級のレベルはどのくらいなのでしょうか?英検のホームページには「中学中級程度」とありますが、「中学中級ってなんだよ!」って思っている方、いると思います。
中学中級は何年生かザックリ言ってしまうと、中学校2年生終了レベルということです。中学校2年生終了レベルというのは、現在完了・間接疑問・関係代名詞などを除いた文法を含みます。
ただ、単語に関して言えば中学2年生以上のレベルと言えます。中学校で習う単語数は中学1年生で500語、中学2年生で400語ほどなので、中学2年生終了レベルでは合わせて約900語です。しかし、英検4級を余裕を持って受かろうと思えば1300語程度必要となります。
加えて、5級では穴埋め問題、会話問題、並び替え問題と言った短文ばかりが出題されていましたが、4級からは長文問題も加わります。英語で書かれた60語程度の広告やポスター、150語程度の手紙やEメール、170語程度の説明文を読み、設問に答えます。
リスニングは5級よりも単語がやや難化し、文の長さも長くなります。また、5級は全て会話問題ですが、4級からは話者が1人でスピーチしその内容に合致するものを問う問題形式も加わります。
やはり、級が上がっているので難易度は上がっています。必要な単語数も5級の約2倍ですし、リーディング問題やスピーチに関して解答する問題など、5級にはない形式の問題が出題されます。 「5級余裕だったし〜」などと思っていると、痛い目に合うでしょう。
中学3年生、高校生以上で初めて英検を受けるのなら、4級あたりからがちょうど良いのではないでしょうか?英検のサイトで過去問を見て、検討してみてくださいね。
2.英検4級の対策方法
5級よりも難化し、形式も異なる面がある4級。では、対策方法は何をどのようにしたら良いのでしょうか?
①リスニングを強化する
これは、英検5級とも共通することですが、リスニングで高得点を取ると合格しやすくなります。音声が2回放送されますから、得点はしやすいでしょう。
ただ、5級がリーディング:リスニング=1:1だったのに対し、4級はリーディング:リスニング=7:6と、ややリスニングのウェイトが減ります。リーディングも頑張らないと受かりません。
リスニング力を上げるのであれば、やはりシャドーイング、オーバーラッピングが一番でしょう。英語の速度と音に慣れるのが大事です。
不思議なことに、様々な英文に手を出すよりも同じ英文を繰り返しシャドーイング、オーバーラッピングする方が耳が育ちます。同じ英文を何度も聞いて完璧にした方が、別の英文を聞いても不思議と聞き取れます。
あとは、集中力が大切です。何度か過去問をやって、集中力を持続させる訓練をしましょう。スピーチ文で同じ人の声ばかり聞くと眠くなるんです……。4級はまだ文量が短いとはいえ、油断大敵です。
②文法を確認する
リスニングのところでも書いたように、4級ではリーディングのほうに若干とはいえウェイトが置かれます。ライティングが出来なければ、いくらリスニングが出来ても合格できません。
文法は大門1と大門3で聞かれます。また、英文を読むのには必要なスキルとなります。捻った問題は出されませんから、総合対策本などでしっかり対策すれば解けます。
以下は小学生向けに英検4級を解説した動画です。わからない部分があれば、動画を活用するのも1つの方法でしょう。小学生向けなので、わかりやすい言葉でシンプルに説明してくれます。
ただ……英検4級の場合は語彙力があれば、文法が完璧でなくても正解が導き出せます。単語の意味がわかれば、何となくであっても選択し、並び替えすることが可能です。
③語彙力を付ける
英検4級の合否を分けるのは、なんといっても語彙力でしょう。言語において、語彙力が力を持つのは自明のことです。特に英検4級は捻った問題が少ないので、語彙力があれば解けてしまいます。
また、特に大門1は大半が語彙を問う問題です。この大門で得点を積み重ねれば、また、スピーディーに解いて他の問題に時間を回せれば、合格に近づきます。
語彙力を付ける上で大切なのは、単語・熟語を繰り返し使うことです。ただただ単語帳を繰り返し見たり、単語を書いたりするより日常の中で使ったほうが身につきます。
また、前置詞の使い方を覚えるのも効果的です。前置詞の使い方を覚えると熟語が暗記しやすくなります。どの前置詞が何を表すのか確認しておきましょう。
英検は過去問と似た問題も出てきます。ある程度の単熟語を覚えたら、問題演習に取り掛かりましょう。問題でわからなかった単語はきちんと復習しましょう。
④長文に慣れる
5級と4級の大きな違いとして、長文問題が挙げられます。5級にはない形式の問題であるため、どんな問題が出るのかわからない人もいるでしょう。
4級の長文は、設問自体はとてもわかりやすいです。選択肢も言い換えが少ないため、「問題文と同じ単語があるから」のような理由で答えを選択しても正解することがあります。
でも、やっぱり自信を持って解答したいですよね。毎回当てずっぽうで正解できるとは限りませんから、きちんと対策する必要があります。
まず、広告や掲示物に関する問題。これらには情報の並び方に癖があります。何問か解けばわかると思いますので、情報の並びに注意を払いながら問題を解いてみてください。
そして、広告や掲示物でよく使われる表現をチェックしましょう。「Join us」 や「For more information」のような両者ともに使われる表現、「admission」や年齢を表す語など掲示物によく使われる表現などは押さえておくと問題が解きやすくなります。
英文の手紙やEメールに関する問題は、英文の手紙の形式を知っていると有利です。はじめの部分に書かれる差出人や宛先、日付、件名の情報は大切です。名詞なんかも鍵を握ります。
説明文はまず質問文で用いられる 5W1Hを確認しましょう。この対策の章の見出しの下にも5W1Hの簡易的なイメージ図を載せています。参考にしてください。
また、質問文と同じ単語が本文に出てこないか確認しながら読みましょう。同じ単語が出てきたら正解の可能性が高くなります。
あとは諦めずに読みましょう。難解な文ではないので、何回か読めばなんとなくであっても内容は頭の中に入ってきます。
どうしても入ってこない時は、英文を声を出さずに、でも口は英文を読むようにパクパクさせながら読むことをオススメします。そうすると英文を音声化しやすくなるので、黙読していてもわからなかった文章がわかったりします。
長文全般に言えることは、まず本文を読む前に問題文を読むということです。そうすることで、本文のどこを精読しなければいけないのかわかります。時間をロスしないためにも、問題文を先に読みましょう。
3.まとめ
- 英検4級のレベルは中学2年生終了レベル
- ただし、必要とされる語彙力は中学2年生レベルを超えているので注意すること
- 5級と同様にリスニングは得点源にしておくと受かりやすい
- 文法も大切だが、 語彙力はより大切
- 長文は問題文から読み、各設問の文章の特徴を知っておく
しっかりと対策方法を知って勉強すれば、英検4級は受かります。筆者も小学生の間に取得しているので、小学生でも受かる可能性はあります。いかに英検に合った対策をするかが重要です。英検4級の受験において、少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。
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