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フラップtって何?アメリカ英語とイギリス英語で違うtの発音を解説!

英語は世界中で話されている言語であるがゆえ、その土地によって発音に特徴があります。アメリカ英語とイギリス英語の発音が違うことは多くの人が認識していますよね。

そのアメリカ英語とイギリス英語の発音の違いの中でも、聞いてパッとわかるものにフラップtと呼ばれるものがあります。……と言われてもパッと思い浮かびませんよね。専門用語ですから初めて聞いた方も多いと思います。

ただ、フラップtがわかるとアメリカ英語とイギリス英語を聞き分け、発音し分ける手がかりとなります。マスターして使い分けることにメリットもあります。

フラップtって何?発音し分けるメリットって何?解説していきます!

1.アメリカ英語で使われるフラップtって何?

そもそも、フラップtとはどういった発音を指すのでしょうか?フラップ(flap)は「はためく」という意味で、フラップtではその名の通り、tの音を舌をはためかせて発音します。主にアメリカ英語で使われる発音方法です。

このフラップtは、もちろんすべてのtに適用されるわけではありません。条件があります。その条件がこちら。

フラップtの条件
  1. t+母音(a,e,i,o,u)の時
    例)water,better,cityなど
  2. 母音+rの後のt
    例)important,partyなど
  3. 発音記号がtlで終わる時
    例)little,bottle,settleなど
  4. 発音記号がnt+母音の時
    例)twenty,wanted,ninetyなど
  5. t+母音の熟語
    例)shut it,light off,not at allなど

(⑤の時のみ、イギリス英語もフラップt化します。)

これらの時、青字の部分が「d」や「l」のような音に変化して聞こえます。「ような音」なので実際の「d」や「l」の音とは異なります。

これがフラップtです。わかりやすく書くと「ウォーター」が「ウォーダー」や「ウォーラー」に聞こえます。

フラップtは、舌はtの位置のままです。ただ、tという音は私たちが思うよりも多くの息を使って発音される音です。その発音のエネルギーを減らすために、要は省エネのために、フラップtがあります。

フラップtが「d」のような「l」のような、不思議な音へと変化するのは、「t」「d」「l」はどれも上前歯の裏に舌を当てて発音するからです。舌のポジションが似ているため、フラップtは「d」や「l」のような音に変化します。

ただ、上記の①〜④のような単語でも、例外があります。hotelguitarのようにtに(正確にはtの後ろに)アクセントが来る場合です。この時はアメリカ英語でもtをハッキリ発音します。アクセントが来ているので、省エネしてはいけないんです。

フラップtの発音は以下の動画で実際に聞いて確認してください。

2.イギリス英語との違いは?フラップtを理解するメリット

「フラップtがわかるようになったからって何が変わるの?」と思う方はいると思います。それはもっともな感想だと思います。

フラップtは発音の方法の違いであって、単語のスペルそのものが変化するわけではありません。試験で測られる英語力に関しては、フラップtを知っていようと知らずにいようと変わりはありません。

しかし、このフラップtを知っていることは、実際にアメリカやイギリスに行った時に効力を発揮します。その国の人々に親しみを湧かせ、より仲良くなれる可能性を与えてくれます。

特にイギリスは保守的な国で、「アメリカ英語なんて!」と思ってる人も中にはいます。イギリス英語でフラップtを使うのは繋がっているt(1.のボックス内⑤)の時くらいです。ですから、イギリスに行った時に上記の場合を除いてフラップtを使わずに話せば、相手は親しみを持ってくれるかもしれません。

尚、例で挙げたLet it beはビートルズの曲、Let it goは皆さんお馴染みのアナ雪の曲です。聞いてみるとわかりやすいと思います。Let it goはアメリカ版でもイギリス版(イギリス人によるカバー)でもフラップtが使われています。

反対にアメリカでは「イギリス英語ってスマートでかっこいいよね」と思っている人が多いようです。しかし、反対に「イギリスかぶれ」と思われる可能性もあるので、郷に入っては郷に従え、フラップtを用いる方が良いと思います。

また、アメリカでは聞こえてくる英語の多くはフラップtを使っているでしょうから、聞いてわかるようになっている必要はあります。聞いてわかるようになるためには発音できるようになることが近道ですから……やはりフラップtをマスターした方が良いと思います。

たかが発音、されど発音。フラップtをマスターすることで、 テストで測れないコミュニケーション能力が伸びます。国によってtの音を使い分けてみましょう。

3.フラップtの発音練習方法

フラップtの練習方法ですが、これは一つしかないと思います。それは、とにかく ネイティヴの発音を真似ることです。

フラップtは日本語には無いものです。また、学校で教えてもらえるものでもありません。となると、自力で勉強するしかありませんが、フラップtの規則だけを覚えたところで発音できるようにはなりません。

英語のCD、YouTubeの動画、直接ネイティヴに教えてもらう……何でもいいです。とにかく、アメリカ英語のネイティヴスピーカーの発音を真似てください。

そして、フラップtがある程度できるようになったら、早口言葉で言ってみましょう。tをはっきり発音するよりも、フラップtを使った方が疲れないことを実感できるはずです。

以下は早口言葉、Betty Botterの動画です。

実際に普段からフラップtを使うかどうかは好みです。アメリカに行った時は是非使ってみてください。

4.まとめ

フラップtでは「t」の音が「d」や「l」のような音に変化して聞こえる

  • フラップtをマスターすると、テストで測れない英語力が向上し、現地の人とのコミュニケーションに役立つ
  • フラップt習得のためには、とにかくネイティヴの発音を真似する

フラップtは使えるようになると、アメリカ英語においてはとても流暢に聞こえます。日本の英語教育やビジネスの場などにおいては、アメリカ英語が主流です。また、イギリス英語でもフラップtを使う場面はあります。

是非フラップtをマスターして、流暢な英語に一歩でも近づきましょう‼︎

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